日本のeコマース（ネット通販）の市場について、どんな風に変わってきたのか簡単に見ていきましょう。
日本のeコマース市場ってどんなところ？
まず、「eコマース」というのは、インターネットを使って商品やサービスを売ったり買ったりすることだよ。みんながスマホやパソコンで服を買ったり、ゲームをダウンロードしたりするのも、全部eコマースだね。
この市場の大きさを測るときに「取扱高（GMV）」という言葉がよく使われるんだ。これは、あるお店やサイトで、お客さんが買った商品やサービスの合計金額のことだよ。お店の「売上高」とは違って、手数料などを引かれる前の全体の取引の金額だから、市場の本当の大きさがわかるんだ。日本のeコマース市場全体は、どんどん大きくなっていて、2023年には約24兆8,435億円にもなったんだよ ！
日本のeコマースを引っ張る3つの大きなサイト
日本では特に有名な3つのeコマースのサイトがあるんだ。それは「楽天市場」「Amazon Japan（アマゾンジャパン）」「Yahoo!ショッピング（ヤフーショッピング）」だよ。それぞれ違う方法で、日本のeコマースを盛り上げてきたんだ。
楽天市場：楽天ポイントの力でみんなを引き込む！
楽天市場は、お店がたくさん集まっていて、みんなが商品を探して買う場所だね。楽天市場のすごいところは、「楽天ポイント経済圏」という独自の仕組みがあることなんだ。
- ポイントがたくさんもらえる！
楽天カードや楽天ペイなど、楽天のいろんなサービスを使うとポイントがどんどん貯まって、それをまた買い物に使えるから、お客さんは「楽天で買わなきゃ損！」って思うんだ。
- 楽天グループのつながり
楽天市場だけでなく、楽天トラベル（旅行）や楽天モバイル（携帯電話）など、楽天にはたくさんのサービスがあるよね。これらのサービスが全部つながっていて、お客さんが楽天を使い続ける理由になっているんだ。
- 取扱高も成長中
楽天市場全体の取扱高は、2020年に5兆118億円、2022年には5兆6,301億円になったよ。2023年には物販だけでも4.2兆円と推定されているんだ。2024年も順調に成長しているみたいだよ。
楽天は、単なるお店ではなくて、ポイントを使ってお客さんを囲い込み、生活のいろんな場面で楽天のサービスを使ってもらうことで、市場を広げているんだ。
Amazon Japan：便利さと速さで「見えない巨人」に！
Amazon Japanは、みんなもよく使うよね。Amazonは、自分で商品を仕入れて売る「直販」と、いろんなお店がAmazonのサイトで商品を売る「マーケットプレイス」の両方をやっているのが特徴だよ。
- 取扱高は非公開
Amazonは、取扱高（GMV）を公式には発表していないんだ。でも、他の会社のデータと比べると、実は楽天市場よりもっとたくさんの商品が取引されている可能性が高いと言われているよ。だから、「見えないけれど、実は一番大きい巨人」みたいに言われることもあるんだ。
- Amazon Prime（アマゾンプライム）がすごい
月額料金を払うと、お急ぎ便が無料になったり、映画が見放題になったりする「Amazon Prime」というサービスがあるよね。これが多くの人に利用されていて、お客さんがAmazonで頻繁に買い物をする理由になっているんだ。
- 圧倒的な物流の速さ
注文した商品がすぐに届く「お急ぎ便」など、早く正確に届ける仕組みがAmazonの大きな強みだよ。
Amazonは、お客さんにとって「とにかく便利で、なんでも揃っていて、早く届く」という体験を大事にして、市場を広げているんだ。
Yahoo!ショッピング：仲間を増やして大きく成長！
Yahoo!ショッピングは、他のサイトに比べて少し規模が小さかったけれど、最近は大きく変わってきているんだ。
- LINE（ライン）との合体！
2021年にLINEと会社が一緒になったことで、LINEのたくさんの利用者にもYahoo!ショッピングを使ってもらえるようになったんだ。これは取扱高を大きく増やす原因になったよ。
- ZOZOTOWN（ゾゾタウン）も仲間入り
ファッションの大きなサイト「ZOZOTOWN」も、2019年にYahoo!ショッピングの仲間になったんだ。これも取扱高を増やす大きな要因になったよ。
- PayPay（ペイペイ）と連携
みんなもよく使うPayPayとつながることで、お得なキャンペーンをたくさんやって、お客さんの買い物を応援しているんだ。
- お店が出店しやすい
お店を出すためのお金や、毎月の利用料が無料だから、小さなお店でも気軽に出店できるのが魅力だよ。
Yahoo!ショッピングは、他の会社と協力したり、大きな会社を仲間にしたりすることで、一気に市場での存在感を高めようとしているんだね。2024年には取扱高が再び成長し始めているよ 。
市場全体はこう変わった！コロナとこれからの話
日本のeコマース市場は、大きく見るとこんな風に変わってきたんだ。
- コロナ禍での急成長 2020年からの新型コロナウイルス感染症（COVID-19）の流行は、eコマース市場に大きな影響を与えたんだ。みんなが家にいる時間が長くなったから、家電や食品など「物販系」のオンラインショッピングがすごく増えたんだよ。
- サービス系eコマースの復活 でも、コロナの行動制限がゆるやかになった2023年頃からは、旅行やイベントチケットなどの「サービス系」のオンラインショッピングが大きく復活して、市場全体の成長を引っ張っているんだ。これは、コロナでネットを使う習慣ができた人が増えたからだね。
- まだまだ伸びしろがある！ 日本のeコマースは、全体の買い物の中でまだ9.38%（2023年）しかオンラインで行われていないんだ 。アメリカなどと比べると、まだまだこれからもっとオンラインでの買い物が当たり前になる可能性があるんだよ。
まとめとこれから
日本のeコマース市場は、楽天の「経済圏」戦略、Amazonの「利便性と物流」戦略、Yahoo!の「M&Aと連携」戦略など、それぞれが独自の強みや方法で成長してきたんだ。
これからもAI（人工知能）などの新しい技術が登場して、もっと買い物がおもしろく、便利になっていくと予想されているよ。環境に優しいことや、海外との取引（越境EC）も重要になっていくんだ。日本のeコマース市場は、これからもずっと進化し続けて、私たちの生活を便利にしてくれるはずだよ。
